18長距離の重盛克彦です。
先日9/20に、上智大学を卒業しました。
これまで多大なるご支援を賜りましたOB/OGの皆様、監督、コーチに厚く御礼申し上げます。今後は支援する側の人間としてSTFの活動を応援できたらと考えております。
さて、すっかりタイミングを逃して2回目の卒業ブログを投稿しそびれてしまいましたが、STFの益々の活躍・発展を祈って言葉を遺し、これを以て引退したいと思います。
(※部内向けですので、SNSへの掲示は不要です。)
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期せずして半年という時間を得た(一方で失ったものもありますが)わけですが、これまでの4年間と比べると、大きく変わったことも、まったく変わらなかったこともありました。20の代が率いる今のSTFは、コロナによって生じた大きな変化を見直し、元の形に戻ろうと、再度の変化を遂げているところだと思います。
例えば先日の合宿や上南戦の開催はまさにその好例で、2年間も中断されてしまった行事が再開できたのは嬉しいことでした。他方でまだ変わったままのこと、新しい形へと姿を変えたものもあると感じます。
そのどれも、語り尽くすときりがないので1点だけ。
どんなことがあっても、同期間、学年間、男女間、ブロック間で繋がりをもってください。
それが一番伝えたいことです。
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陸上競技は個人競技です。どこまでいっても、最後に手と脚を動かし、走り、跳び、投げると決断するのは自分です。サッカーや野球みたいに、自分が芝生で寝転んでいても仲間がどうにかしてくれる可能性は、皆無なわけです。
逆に言えば、すべて一人で完結できてしまうということでもあります。やるべきメニューなんて究極的には個々人ごとに全く異なるはずだし、自分の家の近くで練習したほうが時間的にも効率がいいし、わざわざ組織立って走ることは、競技の必要条件ではありません。
そう考えると、競技者としてはあまりよろしくない答えかもしれませんが、STFに居る理由は、どうにも競技以外のところにこそあるのではないかと思うのです。もちろん競技面での合理的なメリットも十分にあると思います。事務的にも、学連登録しなきゃインカレや駅伝に出られないですし。しかし、記録を追求するという行為のみについて、しようと思えば1人でできてしまうことを、わざわざ集まってする理由はなんでしょうか。
こんな答えでいいのかと悩みましたが、一言でいえばその方が楽しいからだと思います。
競技以外の顔を知っているからこそ、競技している時間が楽しい。
競技の顔を知っているからこそ、競技以外の時間が楽しい。
そういう人間関係があるから集まりたいと感じる。もし陸上競技だけにしか接点を持たず、ただ走るだけの関係であったならば、どれだけ寂しいことか。また、そんな寂しい関係の人と走りたいと思えるか。
だから、「別に1人で出来るから」という理由で何かを1つでも拒んでしまうと、部活に居る理由の殆どを否定してしまうことになると思います。
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです。」というゼクシィの有名なキャッチコピーがありますが、そんな感じです。言語化が下手なので、似たようなニュアンスの何かを感じ取っていただければ幸いです。
え、伝わりますか??
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それで、繋がりを持ってくださいと述べましたが、それはつまるところ競技以外でもちょっとした交友関係を持ってほしいということです。合間に話すだけでも、練習後にご飯に行くのでもいいし、オフに遊んだり、成人後なら飲みにいったり、とにかく走ることと関係ない場所で、所属や学年を問わずその人の人と成りを知ってほしいです。
そうやって仲のいい先輩・後輩(もちろん同期も)を増やして、それぞれに居心地のいい場にすれば、自ずと部の求心力というか、某氏の言葉を借りれば部へのロイヤリティも上がるというものです。
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さて、長くなってきました。
こんな話をしたのは、最初に触れた部の変化について、コロナ以前より部の一体感が薄れているような気がしたからです。そして何より、コロナでやむを得なかったとはいえ、18の主幹時代に「ブロックごとの練習」や「任意参加」という仕組みを取り入れたことによって、この一体感の希薄化を促してしまったのではないか、という罪悪感があったからです。
少しお爺っぽい話をすると、コロナ以前は全体集合というものがありました。全ブロックの練習場所が揃った時は全員が一か所に集まり、主将、副将、各ブロック長が前に出てきて、出欠確認、メニュー確認、諸連絡、最後に挨拶を行う。それだけでも多少の一体感を感じるわけですが、集合前に立場に関係なく部員同士が交流する時間は、貴重だったのかなと思います。合宿や対校戦、公式行事もいい機会で、だからこそ再開されてよかったと感じます。そういう意味ではブログというのは便利なツールなので、自分の意見や考えから他愛もない話までどんどん投稿すべきだと思います(最近更新頻度が落ちてませんか?)。
制度だけでどうこうなることかは分かりませんが、そのためには古い仕組みは現役本位でどんどん変えていいです。部員間の交流を促し、「わざわざみんなで走る理由」をそれぞれに見つけられたらよいでしょう。
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最後になりますが、4年間(と半年)を共にしてくださったすべての選手・マネージャーの皆さんに、改めて感謝申し上げます。些細なきっかけからSTFの戸を叩いた、2018年の4月9日。今日までの日々は一瞬のことのようで、濃く、眩しく、アツい時間でした。
きっとこれ以上に責任感や矜持、意地を持って走ることはもうないのだろうと思うと、アイデンティティを失ったようでぐらつくもがあります。それでもまだ走り続けたいと思えているのは、責務など関係なく本当に陸上が好きになれたからだと思います。これからはその思いをモチベーションに、解き放たれたつもりでのびのびと記録を伸ばしていきたいです。
どこかの競技場でお会いしたときは、(対戦)よろしくお願いします。
いままでありがとうございました。
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もう全体LINEも抜けなきゃいけませんね。
最後にアルバムを一巡して。ちょっと浸って退会。
タイトルの言葉は、構内のどこかの壁に刻まれています。
探してみてください。
これからも、STFが大好きな人が集うSTFでありますように。
M1重盛克彦